2日目は昼前までに蜂場見学とキャンドル作りを体験するというハードスケジュールであった。採蜜は早朝に行われるのでそれに合わせて全員午前4時前に起床し、車で1時間ほどの蜂場に向かった。

朝の早い採蜜作業に間に合うように、まだ暗いうちに出発
午前5時、蜂場へ到着。面布が配布され、いよいよ待望の蜂場見学である 自作の面布を持参した参加者

今回の蜂場見学は岡谷市の金原養蜂さんにお願いした。蜂場はアカシアの大木に囲まれた林の中にあり、青く塗装された巣箱が整然と置かれている。作業衣や採蜜器具も青一色に統一されていて清潔感が漂う。食品を生産する産業として真面目に養蜂に取り組む金原養蜂さんの気構えを感じた。

手際よく貯蜜枠を取り出し、蜂をふるい落とす 蜂を落とした貯蜜枠は素早く継箱に並べられる
採蜜のために貯蜜枠を分離機へ運ぶ 巣枠を取り去った巣箱を覗きこむ参加者。何万匹ものミツバチを見るのは初めての経験だ
蜜でいっぱいになった貯蜜枠を持ち上げ、2kg以上もある重さに驚く 採蜜器の仕組みについての説明を聞く
回転する貯蜜枠から蜜が遠心力で分離される様子を興味深く覗き込む 分離器から100%アカシアの透明に近いきれいな蜜が流れ出る

見学を終え蜂場で記念撮影。早朝からの行動にもかかわらず、念願の採蜜作業を体験した参加者には満足感が漂う。



蜂場見学から戻り朝食を済ませた参加者たちは、疲れも見せずキャンドル作りに挑戦した。講師はキャンドル作りの名人・山崎夫人。

蜜ろうシートを巻き上げる方法と溶けた蜜ろうを型に流し込む2種類の作り方に挑んだ
冷えて固まったキャンドルを型から取り出す 見事な出来栄えに思わず笑顔が
おじさんたちの外見からは想像できないほどかわいらしいキャンドルが仕上がった

主催者・山崎さんのご努力で養蜂講座も今回で5回目を迎え、参加者の累計は50人近くに達した。養蜂を趣味にする人は今でも少数ではあるが、着実にその数を増やしているようだ。
特に今回の参加者は都市に住み、自宅の庭先で養蜂を楽しみたいという人が目立った。これまで地方在住者や別荘を持つ人たちが中心だったのとは大きく様変わりしており、注目すべき現象に思える。
癒しを求める都市生活者がガーデニングやペットでは飽き足らず、さらなる新しい趣味として環境とのバランスがよい「養蜂」に気づいたともいえる。こうした人たちは、養蜂の第一の楽しみであるハチミツ採集にこだわるのではなく、むしろミツバチをペットのように飼育し観察することに重きを置いているようだ。いわば「ビーウォッチング」を楽しもうというのだ。
市街地や住宅街でミツバチを飼うには、「周囲の住民への配慮」が大きな問題となるが、「未利用の蜜源植物が多い」「農薬禍の心配がない」「ミツバチの天敵が少ない」など、ミツバチ飼育に有利な条件も多く、今後、「都市での庭先養蜂」は静かなブームになりそうである。
そうなると、これまでのようなプロの養蜂家の飼育方法や養蜂器具をそっくりそのまま踏襲した「プロまがいの養蜂」でなく、「趣味の養蜂」としての新しい「養蜂技術」「養蜂器具」「養蜂マナー」が必要になりそうな気もする。

 前ページへ