屋外の講習に続いて、「はちみつ蔵」で採蜜作業の実習が行われた。この作業は毎回参加者が楽しみにしているもので、だれもが心なしかうきうきしているように見えた。

採蜜作業は、蜜ぶたを蜜刀で切り取ることから始まる。蜜ぶたを切り取った巣枠を離蜜器にセットし、回転させると、待望のハチミツが流れ出てくる。

流れ出てくるハチミツを思わず舐めてみたり、糖度計を覗いたり、まるで子供時代に還ったような無邪気さで楽しんでいた。

翌日は、オーナー夫人を講師に、蜜ろうキャンドル講習が行われた。長いこと工作などしたことがない参加者たちだったが、懸命にキャンドル作りに挑戦していた。

今回は、蜜ろうシートを巻き上げる方法と、溶かした蜜ろうを型に流し込む2種類の方法で手作りキャンドル作りを楽しんだ。

講習会を終えて、すでにミツバチを飼っている人も、これから飼おうという人も、あらためて養蜂の楽しさを再確認したようで、その顔には大きな満足感が漂っていた。

講習会の最後に、俵養蜂場社長・俵孝氏(写真左から2人目)は参加者を前に、「以前のように巣箱とともに九州から北海道まで移動してハチミツを集める大転地養蜂を行う養蜂家は激減しています。原因の一つに、開発による大規模蜜源地帯の減少が上げられます。現在では、プロの養蜂家も本拠地の近くを移動する小転地養蜂が増えています。つまり、養蜂業は小規模化が進み、地元で生産したものを地元で消費する"地産地消"型になっています。遠からず日本にはプロの養蜂家がいなくなってしまうでしょう。しかし、日本中のあらゆる場所に蜜源植物は存在しています。放っておけば自然に還ってしまうミツバチの恩恵を集められるのは、ビジネスを度外視できるアマチュア養蜂家しかいません。現にドイツやスイスなどでは、プロの養蜂家が生産するハチミツより、アマチュアが生産する方が多いのです。是非、皆さんがさきがけとなって1箱でも2箱でもミツバチを飼って、ハチミツを集めてください」とアマチュア養蜂家への期待を訴えた。

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