串原村から車で20分ほどのところに戦国武将・明智光秀の生誕地として有名な明智町がある。今年の「ヘボの巣コンテスト」の優勝者と準優勝者を出したことでも明らかなようにヘボに関心のある人が多い。庭先にヘボの巣箱を置いている家が目立つほか、名物のおみやげとして「ヘボの子」が売られていた。



明智町がヘボ以上に力を入れて町おこしの目玉としているのが、町内に点在する大正時代の建物を観光資源として活用した「日本大正村」である。
日本全土が都市化、近代化の波に飲み込まれる中、静かな山あいの町・明智町は、かつて蚕糸を地場産業にしていた明治・大正時代のたたずまいを残している。




写真は大正村駐車場の歓迎アーチ。
町営駐車場を出て明智川を渡るとすぐ、大正時代のただずまいを色濃く残す「大正路地」がある。

「大正路地」を抜け、急坂を登ると左手に「日本大正村役場」が現れる。明治39年に町庁舎として建てられた瓦葺寄せ棟造り2階建ての木造洋館は、当時としては超モダンなものであったのだろう。現在は休憩所になっていて、お茶の接待も行われている。
地元ボランティアが、黄色いジャンパーにカンカン帽のユニホーム姿で、村内を案内してくれる。

役場を過ぎ、さらに坂を登りきると「大正ロマン館」の白亜の建物が目に入る。平成6年に開館した同館には、初代日本大正村村長・高峰三枝子氏と初代議長・春日野清隆氏の遺品のほか、10室の展示室に大正時代のヨーロッパの家具や調度品、オルゴールなどが展示されている。

「大正ロマン館」を後に街中に戻ると、木造百畳敷4階建て、手動エレベーター付きという巨大な建築物「銀行蔵」に行き当たる。この建物は農家から預かったり、買い取った繭を収納するための銀行の繭蔵だったという。現在は大正時代を彷彿させる数々の展示品が並べられている。

大正時代にタイムスリップした気分で歩いていると、人力車に乗ったハイカラな服装の若い男女に行き会った。錯覚ではなく現実の出来事だったのだが、実際はポスターの撮影現場に遭遇しただけであった。

歩き回って疲れたら、カフェーで一休み。大正12年、京都千本通りに開店した「カフェー天久」は、多くの文化人を常連として全国に名を馳せたカフェーで、昭和61年の閉店に伴い建物本体と内装、什器など一切が明智町に寄贈されたという。
現在、1階は喫茶店、2階はガラス製の什器などの展示場となっている。蓄音機が大正時代のメロディーを奏でる1階の喫茶店では、女給スタイルの店員さんが心のこもったサービスをしてくれる。

ふとカフェーの片隅に目をやると、清楚な大正美人が物静かに座っていた。もし、あなたが大正村を訪れた時、運がよければこんな光景に出会えるかもしれませんね。

日本大正村観光情報
●場 所 岐阜県恵那郡明智町
●交 通 中央道瑞浪IC・恵那ICから30分
JR中央線恵那駅で下車・明智鉄道で終点明智駅
●問合せ先 (財)日本大正村役場 TEL.0573-54-3944
大正ロマン館事務所 TEL.0573-54-2014
明智町観光課      TEL.0573-54-2111
●日本大正村
  HP
http://www.town.akechi.gifu.jp/
●営業案内 大正ロマン館、大正村資料館、おもちゃ資料館、
天久資料館・年中無休(年末年始除く)
4館共通入館券 大人500円、中学生以下300円
●駐車場  乗用車500円、大型バス2,000円、マイクロバス1,200円、 オートバイ100円(1日料金)

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